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作成:2019-08-05 21:27 最終:2019-08-05 21:27
単語近傍確認
1.0.0
1文字以上の漢字やカタカナを単語として認識し、一定範囲内で重複したものが出てくるかを確認するツールです。「回避リスト」には、頻繁に出てきても許容する登場人物名などを入れます。
小説を書く時など、同じ表現が連続して出ることを避けたい場合に利用します。
※ 単語の区切りは、形態素解析をしていない簡易的なものです。詳細な確認は
『小説推敲補助ソフト「Novel Supporter」』
をご利用下さい。
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吾輩は猫である。名前はまだ無い。 どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕つかまえて煮て食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶だ。その後猫にもだいぶ逢ったがこんな片輪には一度も出会わした事がない。のみならず顔の真中があまりに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと煙を吹く。どうも咽せぽくて実に弱った。これが人間の飲む煙草というものである事はようやくこの頃知った。 この書生の掌の裏でしばらくはよい心持に坐っておったが、しばらくすると非常な速力で運転し始めた。書生が動くのか自分だけが動くのか分らないが無暗に眼が廻る。胸が悪くなる。到底助からないと思っていると、どさりと音がして眼から火が出た。それまでは記憶しているがあとは何の事やらいくら考え出そうとしても分らない。 ふと気が付いて見ると書生はいない。たくさんおった兄弟が一疋も見えぬ。肝心の母親さえ姿を隠してしまった。その上今までの所とは違って無暗に明るい。眼を明いていられぬくらいだ。はてな何でも容子がおかしいと、のそのそ這い出して見ると非常に痛い。吾輩は藁の上から急に笹原の中へ棄てられたのである。 ようやくの思いで笹原を這い出すと向うに大きな池がある。吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと考えて見た。別にこれという分別も出ない。しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと考え付いた。ニャー、ニャーと試みにやって見たが誰も来ない。そのうち池の上をさらさらと風が渡って日が暮れかかる。腹が非常に減って来た。泣きたくても声が出ない。仕方がない、何でもよいから食物のある所まであるこうと決心をしてそろりそろりと池を左に廻り始めた。どうも非常に苦しい。そこを我慢して無理やりに這って行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ出た。ここへ這入ったら、どうにかなると思って竹垣の崩れた穴から、とある邸内にもぐり込んだ。縁は不思議なもので、もしこの竹垣が破れていなかったなら、吾輩はついに路傍に餓死したかも知れんのである。一樹の蔭とはよく云いったものだ。この垣根の穴は今日に至るまで吾輩が隣家の三毛を訪問する時の通路になっている。さて邸へは忍び込んだもののこれから先どうして善いか分らない。そのうちに暗くなる、腹は減る、寒さは寒し、雨が降って来るという始末でもう一刻の猶予が出来なくなった。仕方がないからとにかく明るくて暖かそうな方へ方へとあるいて行く。今から考えるとその時はすでに家の内に這入っておったのだ。ここで吾輩は彼の書生以外の人間を再び見るべき機会に遭遇したのである。第一に逢ったのがおさんである。これは前の書生より一層乱暴な方で吾輩を見るや否やいきなり頸筋をつかんで表へ抛り出した。いやこれは駄目だと思ったから眼をねぶって運を天に任せていた。しかしひもじいのと寒いのにはどうしても我慢が出来ん。吾輩は再びおさんの隙すきを見て台所へ這はい上あがった。すると間もなくまた投げ出された。吾輩は投げ出されては這い上り、這い上っては投げ出され、何でも同じ事を四五遍繰り返したのを記憶している。その時におさんと云う者はつくづくいやになった。この間おさんの三馬を偸んでこの返報をしてやってから、やっと胸の痞えが下りた。吾輩が最後につまみ出されようとしたときに、この家うちの主人が騒々しい何だといいながら出て来た。下女は吾輩をぶら下げて主人の方へ向けてこの宿やどなしの小猫がいくら出しても出しても御台所へ上あがって来て困りますという。主人は鼻の下の黒い毛を撚りながら吾輩の顔をしばらく眺めておったが、やがてそんなら内へ置いてやれといったまま奥へ這入ってしまった。主人はあまり口を聞かぬ人と見えた。下女は口惜しそうに吾輩を台所へ抛り出した。かくして吾輩はついにこの家を自分の住家と極める事にしたのである。
おおよそ単語
個の範囲で重複を確認
回避リスト(改行区切り、正規表現可)
吾輩 書生
色リスト
実行
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開発者:柳井政和
柳井政和の商業小説
是非読んで下さい。
『レトロゲームファクトリー』
:レトロゲーム移植会社のお仕事小説。
『ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』シリーズ
:リアルなIT系社会派ミステリ。
『裏切りのプログラム』
『顔貌売人』
『#電書ハック』
:電子書籍編集部のお仕事小説。
『小説推敲補助ソフト「Novel Supporter」』
で、さらに高度な推敲補助ができます。
開発履歴
2019-08-05
Ver 1.0.0
開発。
ランダム紹介
ID:3
#電書ハック
投稿状態
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確認状態
確認済
成人
-
作者
柳井政和
概要
小説が好きで出版社に就職した春日枝折だったが、配属されたのは電子書籍編集部。 紙の本から戦力外通告を受けた老作家、ネット民には刺さる準引きこもり作家、紙の本には目もくれないデジタル電子書店員たちとの出会いに戸惑う枝折。 やがて作家たちが出版界へのテロ攻撃、〈電書ハック〉を計画していると知り……。 文学少女が編集者として一人立ちしていく姿を追いながら変貌する出版界の明日を占うお仕事小説。
作成:2019-05-30 18:05
ID:16
壁の中のside-B
投稿状態
本番
確認状態
確認済
成人
-
作者
館山緑
概要
体が溶けて死んでしまう奇病、通称『メルト』が急に勃発した波南町にたった一人残された『わたし』は、絶望の中『もう一人』が存在していることを知る。滅亡した小さな町の中で起こるガールミーツボーイストーリー。
作成:2019-06-01 18:18
ID:68
僕とオタクと神様で女子中学生を奪いあう。
投稿状態
本番
確認状態
確認済
成人
-
作者
龍淵灯
概要
北海道は函館の某国立大学に所属する腐れ大学生、春田星輪はバイトの家庭教師先の教え子、中学1年生の夏川恵子に本気で恋に落ちた。可憐な恵子は春田の周辺人物を無意識のうちに次々に虜にしていき、春田とオタクの友人秋山、自称シャチの陸上自衛官冬木、ショタロリ両刀使いの女傑山上教授を巻きこんだ恵子争奪戦が始まる。しかしそんな愚かな戦いは、函館の存亡を賭けた冒険への序章だった。腐れ大学生のよこしまな恋愛ファンタジー。
作成:2019-07-09 22:05
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