「他の作家さんの執筆環境を見るのって、ものすごく面白くない?」
何人かの作家さんが書かれている執筆環境に眼を通していて、これは地味に参考になるなと思っていろいろ読み較べていました。
自分と似た形で執筆なさっている方、全く違う形で執筆なさっている方、それぞれと比較してみると、参考になる部分がかなりありますし、何より較べて読むだけで面白いです。せっかくなので比較項目として館山の執筆環境についても追加してみようと思います。
基本はPCでのみ作業しています。スマートフォンなどで執筆することはまずありません。必要があればするようになるとは思うのですが、指が惰弱でフリック入力し続けると死ぬし、ペン状の何物かで文字を書き続けていても指が痛くなって死ぬし、小さな画面で作業していても指が死ぬのでPC一択です。
大昔から使っています。同人ゲームと小説と両方の作業を同時にやりやすいので、他のエディタへの乗り換えはしていません。
まずウィンドウを用途に合わせて複数開きます。例えば「小説本文」「資料」「ゲームシナリオ」などでウィンドウを開く感じです。そのウィンドウ内でタブをいくつか開いていきます。
エンコードの初期設定はUTF-8です。最近は電子書籍が多いのと、ゲームでもUTF-8に対応しているものが多いのでそうしています。どうしてもShift-JISでないといけない場合は、Shift-JISで出ない文字などをあらかじめ確認しておいて、そこを置き換えしてもらえるようにメモを用意します。
ルビ、表記の方針については、自分がこうしたいという部分について気付いた時にメモしておきます。
LeME
https://leme.style/
電子書籍で本を作る場合、執筆に区切りがついてから書式に合わせてルビや見出しなどを入れたりしていきます。大体は書き終わってから入れるのですが、固有名詞の初出時だけは原稿を書いている時にもう指定していきます。初出の固有名詞のルビだけは最初に入れておいた方が断然楽です。
原稿の修正はEPUBファイルにしてからビューアで確認しながらかけていきます。このタイミングに難読文字のルビ、表記の確認、LeMEの指定ミスの修正もしていきます。
小説を書く時にテキストエディタでは縦書き表示にはしていません。横書きで書いています。横書きと縦書きで拾える誤字や、可読性の印象が違ってくるので、両方見て拾いやすくするためです。
大規模の改稿は初稿アップ前には基本はしないことにしていますが、『破綻』を見つけた時だけは止めて改稿のための確認に入ります。個人的には改稿というよりはデバッグに近い体感です。
軽度の破綻なら修正箇所を洗い出してそのまま書き直していけますが、かなりヘビーな破綻だった場合はプロット作業に戻ります。プロットで破綻部分に関して追記した後、改稿を開始します。
「最後まで破綻でストップしないなー」という風情で書き終えたら、EPUBファイルに流し込み、EPUBビューアで確認しつつ、気になるところを直していきます。
そのタイミングに破綻しているところを発見したら、破綻の深刻さについて確認します。そこだけ直せば問題ない場合は、そこだけ直します。
そこを直した場合、その前後の整合性がおかしくなる場合もあります。その場合はすぐに直さず「これは直した方がダメージが大きいかどうか」についても一度考えてからどう直すかを決めます。
そして寝ます。推敲の時には睡眠はかなり重要です。寝て起きて、頭と眼が切り替わった後でないと、雰囲気で前の設定を引きずったまま書いてしまいます。
ワタシは書いているより直したり検討したりしている時間が長かったりするので、直す方が実はしんどいです。
陰気な青春もの、土着ホラー、サスペンスミステリなどをメインに書いています。
最近は電子書籍を個人でリリースしています。商業作品だと現在はロマンス小説が電書で入手できます。同人ゲームも何本か制作しています。