【お知らせ】当サイトは、2024年2月末日をもって終了いたします。その後、しばらくしたのちサイトは閉鎖されます。

「海野十三」の書籍一覧(最新発売日情報)

全5件 (2015/07/29 ~ 2018/10/26)
 海野 十三(うんの じゅうざ / うんの じゅうぞう、1897年(明治30年)12月26日 - 1949年(昭和24年)5月17日)は、日本の小説家、SF作家、推理作家、漫画家、科学解説家。日本サイエンス・フィクションの始祖の一人と呼ばれる。本名は佐野 昌一(さの しょういち)。
 
 徳島市徳島本町生まれ。徳島市立福島小学校3年生の時、神戸に移住。神戸一中(現兵庫県立神戸高等学校)を卒業後、早稲田大学理工科で電気工学を専攻。逓信省電務局産業技術総合研究所#沿革に勤務しながら、機関紙などに短編探偵小説を発表。
 1928年(昭和3年)、雑誌『新青年 (日本)』から依頼を受け、探偵小説「電気風呂の怪死事件」を発表して本格的文壇デビュー。
 太平洋戦争以前には軍事科学小説を量産していたが、開戦後はその方向の作品の発表をやめ、ユーモラスな金博士シリーズ等を執筆。1941年10月、海軍従軍作家として徴用令状が届き、1942年2月11日から3月28日まで当時南方ラバウル方面で活動していた青葉型重巡洋艦「青葉 (重巡洋艦)」に乗艦する。徴兵検査で第二乙種となり不合格だった海野は、軍艦に乗艦したことに感激。2月21日の妻への手紙に、極めて強い印象を受けたことを記している。健康を害し、4月30日帰国。その後、敗戦に大きな衝撃を受ける。
 戦後、戦争協力者として公職追放処分をうける(探偵小説界では、博文館編集者としての水谷準と二人)。
 1946年(昭和21年)2月の友人小栗虫太郎の死が追い打ちをかけ、戦後を失意の内に過ごす。健康を害し、この時期しきりに喀血する。
 1949年(昭和24年)5月17日、結核のため東京都世田谷区の自宅で死去。多磨霊園に葬られた。
 
 本名の佐野 昌一(さの しょういち)名義で電気関係の解説書や虫食い算の入門書を執筆している。丘 丘十郎(おか おかじゅうろう若しくはきゅうじゅうろう)名で科学小説を執筆しており、また終戦直後は、戦争責任を自ら取るという意味で海野十三名義の使用を一時取りやめ、丘名義で探偵小説を執筆している。 蜆 貝介(しじみ かいすけ)、栗戸 利休(くりと りきゅう)名で科学雑誌に科学解説記事を執筆している。 京 人生(きょう じんせい)名で野球漫画などの漫画を発表している。川柳号の海十斎号で俳句や川柳を発表している。
 ペンネームの由来として、麻雀が大好きであった彼は「麻雀は運が十」という考えの持ち主であったため、「運が十さ」をもじって海野十三(うんのじゅうさ)としたと伝えられている。しかし、問われるたびに違った答えを話したため、今なお混乱がある。また、なぜ丘 丘十郎(おか おかじゅうろう)名義を使うのかと聞かれたとき、「オカオカしてたもんで…」と答えたと伝えられている。
 シャーロック・ホームズをもじって名付けられたとされる帆村荘六を探偵役とする推理小説の連作でも知られているが、これらの作品もSF的なアイディアを用いた、いわゆるSFミステリに位置づけられるものである。
 家は代々、阿波徳島の御典医だった。1940年(昭和15年)ごろ、『新青年 (日本)』で「現代の英雄10人を挙げよ」とのアンケートがあり、十三は1から10までアドルフ・ヒトラーを挙げている。敗戦直後、十三は一家自決するつもりで、遺書まで用意していた。延原謙とは早稲田大学電気工学科の先輩後輩で、通信省電気試験所でも十三は延原の後輩だった。
 ただし、海野の基礎的科学知識は必ずしも十分とは言いがたい。例えば、通常航空母艦から艦載機が離艦するときは揚力を発生する対気速度を稼ぐために艦は風上に向かって全速進行し艦載機も同方向に発進するものだが、海野は何故か監を全速退行させるものだと書いたり(「浮かぶ飛行島」)、「太平洋魔城」では銃弾で開いた飛行艇の機体の穴から機内に風が吹込むと書いている(高空を飛ぶ与圧された機体でなくてもベルヌーイの定理でむしろ機内の空気は吸い出される)。
 徳島市の徳島中央公園には「海野十三文学碑」が建てられている。江戸川乱歩による碑文は、以下のようなものである。
 :「全人類は科学の恩恵に浴しつつも、同時にまた科学恐怖の夢に脅かされている。恩恵と迫害との二つの面を持つ科学、神と悪魔との反対面を兼ね備えている科学に、われわれはとりつかれている。かくのごとき科学時代に、科学小説がなくていいであろうか」
引用元:Wikipedia 2019/08/03
出版日 : 2018/10/26
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309027456

クィーン・メリー号が姿を消した。ボーイの三千夫は、長良川博士とともに、高度文明を築く海底大陸の海底超人と遭遇、その運命は!?
cover
海野十三/著 日下三蔵/編集
出版日 : 2016/11/19
出版社 : 東京創元社
ISBN : 9784488446147

昼とは全く別の姿をした、真夜中の東京“大都市T”。奇怪な人々が闇に潜む不思議な都市を支配するのが、謎の老人・深夜の市長である。ある晩の殺人をきっかけに、次々と起こる怪事件を解決すべく暗躍する市長の正体は? 傑作都市ミステリ「深夜の市長」。慕っていた資産家の老人が亡くなった後,少年が取った行動が予想外の事態を招く「仲々死なぬ彼奴」。人間の興奮を測定した“興奮曲線”により,殺人事件の犯人を特定した博士が陥った悲劇を描く「キド効果」など11編を収録。日本SFの先駆者にして唯一無二の奇想に満ちた作品を描いた著者の真髄を示す,珠玉の短編集第2弾。
cover
海野十三/著 日下三蔵/編集
出版日 : 2016/09/25
出版社 : 東京創元社
ISBN : 9784488446130

名探偵帆村荘六、再び帰還! 科学知識を駆使した奇想天外なミステリを描いた、日本SFの先駆者と称される海野十三。鬼才が生み出した名探偵が活躍する推理譚から、傑作集第二弾を精選して贈る。密室を自由に出入りし残虐な殺人を繰り返す、稀代の怪人との対決を描く代表作「蠅男」。在原業平の句にちなんだ奇妙な館に潜む恐るべき秘密を暴く「千早館の迷路」など、五編を収録。解説=日下三蔵
cover
海野十三/著 日下三蔵/編集
出版日 : 2015/09/12
出版社 : 東京創元社
ISBN : 9784488446123

銭湯で起きた殺人の謎を解くデビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」など珠玉の11編に、エッセイを収録。日本SFの先駆者にして、唯一無二の科学的奇想に満ちた作品を描いた著者の真髄を示す、傑作短編集。解説=日下三蔵
cover
海野十三/著 日下三蔵/編集
出版日 : 2015/07/29
出版社 : 東京創元社
ISBN : 9784488446116

科学知識を駆使したミステリを描いた、日本SFの先駆者・海野十三。鬼才が産み出した名探偵・帆村荘六が活躍する推理譚から、精選した傑作集を贈る。全10編収録の決定版。

ピックアップ