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「小山ブリジット」の書籍一覧(最新発売日情報)

全4件 (2010/03/25 ~ 2015/01/01)
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出版日 : 2015/01/01
出版社 : エディション・シナプス
ISBN : 9784861661907

フランスで19世紀末~20世紀初頭にかけ一般大衆や若い読者向けに盛んに発表された、日本を題材としたフランス小説類を復刻版にて再刊するシリーズが、第4回配本をもって完結いたします。シリーズ全17巻に収録された計19の小説は、今日までフランス語圏でもほとんど忘れられていた作品群ですが、19世紀から20世紀前半の欧米におけるジャポニスムが、従来の日本美術や工芸品の西洋での受容史研究の対象としてだけでなく、より広範な大衆文化史、消費文化史の重要なテーマの一つとして研究されるのに従い、再読されるべきフランス文学・文化の一側面として脚光を浴び始めています。また、シリーズにまとめられたこれらのジャポニスム小説を通読することによって見えてくる「日本」は、この時代のフランスや欧米社会の異文化日本への理解と誤解、憧憬と拒絶の文学にあらわれた表象であり、今日の文学研究・教育に求められる地球的な視座を与えてくれます。 2014年末発刊の最終配本では、1920-30年代に刊行された小説類を全4巻に収録します。ゴンクール賞受賞作家Francis de Miomandreによる日本人形を登場人物にした子供向けの絵入り小説、軍の仕事で滞日した際に目の当りにした、近代化する日本への複雑な思いをベースにするJean Suliacの作品、戦前のパリの知識人社交界の花Titaynaが、滞仏中の交通事故で夫北白川宮成久王を亡くした房子内親王に捧げた、異なる時代の日本人女性を主人公とした短編小説集、日本文学の仏訳でも活躍したGeorges Bonneauが日本女性の幸福と不幸を題材に、作家自身が住んだ博多を舞台に執筆した小説、外交官として日本に駐在したGeorges Bagulescoが忠臣蔵をフランス語小説に仕立てた作品の、合わせて5作品が、原書中のイラストなども含め復刻収録されます。それぞれ非常に異なる日本との体験を持った作者たちによる、個性的な作品のコレクションです。 文学作品を通してフランスの社会や日仏の文化接触の研究を深めると同時に、主に一般向けの読みやすいフランス語で書かれているこれらの作品のコレクションは、フランス文化・文学教育用に学生向け図書としてもお奨めできます。フランス文学・文化をはじめ国際教養、グローバル・スタディーズなどのコースのある大学・図書館には大変有用な資料ですので、是非ご検討ください。
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小山ブリジット/監修・解説
出版日 : 2012/12/28
出版社 : エディション・シナプス
ISBN : 9784861661204

Volume 1 : Pettit, Charles Dogues et felins, Aventures d'un baron prussien au Japon Paris: Editions du monde illustre, 1910, c. 290 pp. Volume 2 : Champsaur, Felicien Poupee japonaise Paris: Librairie Charpentier et Fasquelle 1912, c. 390 pp. Volume 3 : Ivoi, Paul d' [pseud. de Paul Deleutre] Message du Mikado, Voyages excentriques Paris: Boivin 1913, c. 435 pp. Volume 4 : Farrere, Claude [pseud. de Charles Bargone] La Bataille Paris: Ernest Flammarion 1921, c. 250 pp. Volume 5 : Naudeau, Ludovic Plaisir du Japon Paris: Ernest Flammarion 1922, c. 285 pp. [preface et illustrations par Louis Sabattier adjoutes de l’ edition publie par La Petite Illustration, c.1922]
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小山ブリジット/編・解説 LaVaudère,Janede/著 Maël,Pierre/著 ほか
出版日 : 2010/11/25
出版社 : エディション・シナプス
ISBN : 9784861661198

フランスで19世紀末~20世紀初頭にかけ一般大衆や若い読者向けに盛んに発表された、日本を題材としたフランス小説類の復刻シリーズの第2回配本は、1900年から1910年の間に刊行された小説5作品を収録します。 ジャポニスムブームが去りつつあったこの時代のヨーロッパでは、日本のイメージも東洋の神秘から東洋の脅威へと変化していきましたが、中でもロシアと同盟関係にあったフランスでは、日露戦争の開戦と日本の勝利は社会に衝撃を与えました。このように、日本の美に対する憧憬を残しながら反日感が生まれたアンビバレントな国民感情を反映し、ここに集められた小説も、極めて対照的な性格の作品群になっています。 吉原の芸者を主人公に、ロマンティックな大衆小説を執筆したJane de la Vaudère、ルタン紙の記者として極東取材にあたったCharles Pettitが、中国人の視点を取り入れて日本人を描いた小説作品、若者向けの本を数多く執筆したPierre Maëlの、日露戦争を扱いながら白人の優位性や愛国心を鼓舞した冒険小説、陸軍大佐であると同時に戦争小説作家としても人気を博したCapitaine Danritが、イェロー・ぺリルから西洋を救う主人公達を活躍させた2巻からなる長編小説など、今日では忘れ去られている作品をカラー図版も含め完全復刻いたします。20世紀初めフランスでの変わりゆく日本イメージの研究など、比較文化・文学、フランス大衆社会史の研究素材として広く活用が可能です。
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小山ブリジット/編集・解説 EugenePares/著 AndreLaurie/著 ほか
出版日 : 2010/03/25
出版社 : エディション・シナプス
ISBN : 9784861661181

フランスで19世紀末~20世紀初頭にかけ一般大衆や若い読者向けに盛んに発表された、日本を題材としたフランス小説類の復刻シリーズの初回配本です。この時代に東洋・日本趣味の文芸作品を数多く著したピエール・ロティやジュディット・ゴーティエなど著名作家の作品と異なり、そのほとんどが今日忘れ去られている作家による作品群で、これまで文学、文化研究の対象とされることも極めて少なかったものばかりです。 第1回配本では、19世紀末(1880年~1899年)の間に刊行された、フィクション4作品を復刻集成します。アフリカやアジアなど異国舞台にした旅行小説を著したEugene Pares、政治家で政治小説を執筆する傍ら、ジュール・ヴェルヌとの共作でSF小説も数多く出版したAndre Laurie、子供向けの物語や恋愛小説など幅広く発表した女性作家Gabrielle d’Arvor、台湾を舞台にした冒険小説なども著しているJean Dargeneによる小説の集成です。数多く出版されていた日本旅行記を基に執筆された、異国趣味の高い小説や空想小説で、19世紀末のフランスからの日本への複雑なまなざしが感じ取られる文献のコレクションです。

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