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「開高健」の書籍一覧(最新発売日情報)

全5件 (1993/01/09 ~ 2019/05/17)
 開高 健(かいこう たけし、かいこう けん、1930年12月30日 - 1989年12月9日)は、日本の小説家。
 
 大阪市天王寺区で父・正義、母・文子との間に長男として生まれる。7歳の時に住吉区北田辺(現・東住吉区)へ転居。1943年4月に旧制天王寺中学校(現・大阪府立天王寺高等学校)へ入学、5月に国民学校教頭であった父が死去する。
 第二次世界大戦後に大阪高等学校 (旧制)文科甲類(英語)に入学するが、学制改革により1年で旧制高校を修了し、大阪市立大学法文学部法学科(現・法学部)に入学した。当時の文学論の仲間に高原慶一朗がいた。大学在学中、谷沢永一主宰の同人誌『えんぴつ』に参加。1952年1月、同人仲間だった詩人牧羊子(サントリー勤務)と結婚。同年7月13日に、長女開高道子が誕生。1953年2月、大学在学中に洋書輸入商の北尾書店に入社。1953年12月1日に大阪市立大学卒業。
 1954年2月22日、すでに壽屋社員であった羊子が育児のため退社するのに伴い、後任者として壽屋宣伝部に中途採用され、PR誌『洋酒天国』の編集やウイスキーのキャッチコピー(トリスウイスキーの「人間らしくやりたいナ」が有名)を手がける。この時代に『裸の王様 (小説)』で芥川龍之介賞を受賞する。
 遅筆で知られ、受賞後第一作となる「文學界」から依頼された原稿を、締め切り間近になっても上げることができなかった。開高は先に「群像(講談社)」に提出していた原稿を持ち帰り「文學界」に提出してその場を凌いだ。しかし、講談社の怒りを買って絶縁状を叩き付けられ、16年もの間講談社から干されてしまう。これを機に壽屋を退職し、執筆業に専念する。
 1960年、中国訪問日本文学代表団(野間宏団長)の一員として大江健三郎らとともに中国を訪れ、毛沢東、周恩来らと会見。随筆『地球はグラスのふちを回る』では当時の大江とのエピソードが記されている。
 1964年、朝日新聞社臨時特派員として戦時下のベトナムへ。サイゴンのマジェスティック・ホテルを拠点にベトナム共和国軍(南ベトナム軍)に従軍して最前線に出た際、反政府ゲリラの機銃掃射に遭うも生還。総勢200名のうち生き残ったのは17名であった。『輝ける闇』『夏の闇』『花終わる闇(未完)』の3部作はこの戦争での凄烈な体験をもとに書かれている。
 帰国後は小田実らのベトナムに平和を!市民連合に加入して反戦運動をおこなったが、ベ平連内の反米左派勢力に強く反発し脱退、過激化する左派とは距離を置くようになる。その後は保守系の立場をとり、後に谷沢永一や向井敏などの右派系文化人を世に出した。
 熱心な釣師としても知られ、日本はもちろんブラジルのアマゾン川など世界中に釣行し、様々な魚を釣り上げ、『オーパ!』、『フィッシュ・オン』など釣りをテーマにした作品も多い。現在では浸透している「キャッチ・アンド・リリース(釣った魚を河に戻す)」という思想を広めたのも開高だと言われている。また食通でもあり、食と酒に関するエッセイも多数ある。
 開高健という名前について「一切名詞が入っていない珍しい名前で気に入っている」と週刊プレイボーイの人気連載「風に訊け」で綴っている。また、同連載で開高健を「かいた、かけん=書いた?書けん!」と変読みした読者からの投稿を非常に気に入り、度々サインの際に引用していた。開高自身が「かいこうけん」を名乗っていたことから、かいこうけんも正しい。
 1989年、食道癌の手術後、『珠玉』を脱稿するも東京都済生会中央病院に再入院、食道腫瘍に肺炎を併発し死去。58歳没。墓所は鎌倉・円覚寺塔中、松嶺院にある。死後、開高の業績を記念して、1992年から2001年までTBSブリタニカ(現阪急コミュニケーションズ)が開高健賞を、2003年から集英社がノンフィクションを対象に開高健ノンフィクション賞を創設した。また、後半生の16年間を過ごした神奈川県茅ヶ崎市に開高健記念館が開設されている。
引用元:Wikipedia 2019/08/03
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開高健/著
出版日 : 2019/05/17
出版社 : 岩波書店
ISBN : 9784003122136

自伝的長篇『耳の物語』の後篇.芥川賞を受賞して作家となり,ベトナム戦争を生き抜き晩年に至るまで.
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開高健/著
出版日 : 2019/04/17
出版社 : 岩波書店
ISBN : 9784003122129

音の記憶をたよりに,人生の来し方を一人称〈私〉ぬきの文体で綴る自伝的長篇『耳の物語』二部作の前篇.
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開高健/著
出版日 : 2018/11/20
出版社 : 集英社
ISBN : 9784087458084
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開高健/著
出版日 : 2009/12/04
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167127121

酒、食、阿片、釣魚など、魅惑のテーマを精緻な文体で描き切った傑作短篇集が新装版でよみがえる。「玉、砕ける」など6篇を収録
開高健/著
出版日 : 1993/01/09
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167127114

海の色、血の色、月の色——三つの宝石に托された三つの物語。作家の絶筆は、深々とした肉声と神秘的なまでの澄明さにみちている。「掌のなかの海」「玩物喪志」「一滴の光」収録。(佐伯彰一)

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