全1件 (2016/06/21 ~ 2016/06/21)
出版社 : アスペクト
ISBN : 9784757224490
幕末前夜、列島を震撼させた「シーボルト事件」
日本の未来のため、幕府の弾圧に命をかけて戦ったのは名も無い人達でした。
シーボルトに愛され、紫陽花(ひどらんげあ)の女(ひと)と呼ばれた、遊女其扇(そのぎ)こと、楠本瀧。
鯨の島から長崎に来た、隠れキリシタンの娼妓、こよ。
女性達は純真無垢の心を武器に波乱万丈の活躍で、愛する男達や病に苦しむ子供らを守ります。
シーボルトが開設した鳴滝塾の医学生たちは世に知られた幕末のヒーロー達より高潔で勇敢です。
若き高良斎は初恋の女(ひと)瀧がシーボルトの愛人になってからも、日本の医学に尽くした師を守るため命を投げようとします。
一人息子の良斎を励ます母の手紙は現存していて、著者がこの小説に臨むきっかけになりました。
余生を幕府隠密として過ごし、事件の陰の主役、間宮林蔵の人間味ある生き方も男女を問わず熱い共感を呼ぶでしょう。
「かくも美しく、愛に満ちた歴史小説があったか」
伊藤彰彦氏(映画の奈落北陸代理戦争事件著者)は、劇場で映画を観るような感動と興奮と評してくれています。
東映京都が生んだ天才と呼ばれた脚本家、高田宏治ならではの小説「ひどらんげあ おたくさ シーボルトに愛されて」が完成いたしました。