行方不明の友人を捜す私立探偵のオリヴィアは、殺人事件を追うスレイターから協力を依頼されるが、二つの事件は実は関連していて……

シリーズ最終巻。心理学者とセラピストのコンビが、アメリカにひそかに舞い戻った凶悪な新興宗教教祖を追ううちに……。

マジックを使って超能力者を騙る男に叔母が大金をだまし取られたと知り、アリアナは真実を暴くため、ある億万長者に助けを求めることにした。紹介されたルシアン・ホークは、闇夜のような黒髪とトパーズ色の瞳を持つ野性的な魅力をたたえた男性だった。危険な香りを漂わせるルシアンに、叔母の財産目当てかと嘲笑され、アリアナは思わず彼を平手打ちした。堅実に生きることと無縁な人に何がわかるというの？私の人生に必要なのは、安定と堅実さ。情熱などいらない――26歳のときの悲劇を境に、二度と恋愛に夢中にならないと決めたのだ。ところが、

上流階級の娘ケイティは披露宴の会場で、思わず凍りついていた。式場じゅうで、夫のギャレットが結婚するのは、彼女の家柄と財産目当てだと、笑いものにされているのだ。幼いころからケイティはギャレットに恋心を募らせていた。だから彼にプロポーズされて、夢見心地でいたのに、そういえば婚約期間中も、体を求められることはおろか、愛しているという言葉すら一度もなかった。胸に渦巻く疑惑を必死で隠しながら、ケイティはギャレットとの初めての夜を迎えるのだったが……。