全1件 (2023/06/28 ~ 2023/06/28)
出版社 : 幻冬舎
ISBN : 9784344944602
目に見えているこの体は誰だろう、誰のだろう、ぼくか、ぼくのか、しかし、ぼくとは誰だろう。船が難破し、一切の記憶を失った光。蘭の花が香る清艶な女性に導かれたのは、混沌と秩序がうねり合う“ナーダの国”であった。神秘の島で解き明かされていく彼自身の正体とは。圧巻のファンタジー小説。【目次】一 ナーダの国へ難破漂着す二 バザー・ナーダ(ナンを売る尼僧など)三 バザー・ナーダ(聖書の木を売る店など)四 パスカルの庭五 蝶に聞け六 ナーダの奇妙な教育制度七 ルージュナ美術館八 宇宙レストラン九 菊の花のマンダラ料理十 宇宙哲学史と幻想哲学史十一 幻獣園十二 回亭夜話十三 幻華園十四 反革命宣言十五 ヴィラ・アグラ十六 アリアドネーの君十七 風鈴の偈十八 NONVÉCU 哲学十九 光蘭二十 平均律クラヴィーア曲集二十一 「ヴェニスの石」二十二 白鳥の高貴なる卵のごとき睡蓮の花の蕾二十三 一枝華開世界起二十四 「貴きナーダの精神のために」二十五 祖父の遺言二十六 ラクリモーサ・デイ(神の涙)