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「長野まゆみ」の書籍一覧(最新発売日情報)

全31件 (2003/05/09 ~ 2023/12/07)
 長野 まゆみ(ながの まゆみ、1959年8月13日 - )は、東京都出身の小説家。1982年、女子美術大学芸術学部産業デザイン科デザイン専攻卒業。自作の表紙等を描くイラストレーターでもある。
 
 小学3年生の時に竹宮惠子『空がすき!』(少年愛 (少女漫画)の要素がある)を読んで衝撃を受け、少年愛ものの世界に入り、萩尾望都や稲垣足穂を読んでいた。高校大学時代は少年愛ものの種類が少なかったので、ジュネのような古典や司馬遼太郎らの歴史小説まで読んでいたという。元々は少女漫画を描いていた。三島由紀夫を非常に高く評価しており、一番好きな作家と述べている。文章は三島と夏目漱石、内田百閒が好きで、稲垣足穂は取り扱っているものや感覚がおもしろく、自分なりに研究している。デビュー作『少年アリス』から宮沢賢治の作品をたびたび引用し、特に『銀河鉄道の夜』の引用が多い。1990年代はじめに、長野の中で宮沢賢治ブームがあったのだという。海外の古典は読んでおらず、レイ・ブラッドベリ、ロバート・A・ハインライン等の「軽いSF」(本人談)を好んでいた。同時代のSFは読んでいない。
 本人曰く、読者の9割は女性であり、女性のために作品を書いている。
 デビューから一貫して独自の世界を切り開いており、文芸というジャンルの作家としては非常に多作である。日本のSFの精力的な作家のひとりでもある。耽美的な作風で、鉱石、機械、幻想世界だけに存在する美少年といったモチーフを繰り返し使用し、少年同士、あるいは少年と青年の関係を描いたものが多い。初期作品は兄弟や親友同士の友情や精神的な絆を多く描いている。ユニセックスな、いわゆる「やおい」的な要素があり、80年代のサブカルチャーとの関連性が指摘されている。独特の流麗な文章を特徴とし、旧字体を多く用いた作品もある。『少年アリス』から『天体議会』まで、ひとつのイメージから広がっていく世界が描かれている。この方法では100枚以上かけない、作家として広がらないという思いから『テレヴィジョン・シティ』が生まれ、この作品が作家としての転機となっている。
 作風は純幻想文学からSFまで多彩で、メタノヴェル的な構造を含め、様々な試みを行っている。このような試みはあまり正当に評価されていないが、長野は文壇の状況は自作での試みと関係なく進んでおり、主に仕事をする河出書房の担当者もあきらめの境地に入ってしまったため、文壇周辺に通じなくてもいいという思いでより実験的な方向に進んでいったと述べている。福本直美は、長野の作風は「いかにして人間をやめるか、につきるのではないかと思う。」と評しており、長野は、「生物全般が好きで人間は嫌い、という姿勢でいつも書いている」と述べている。福山大学の秋枝(青木)美保は、長野の作品世界は、作者の美意識によって選ばれた独特の記号で埋め尽くされた、美しくも平面的な仮想現実であり、多重の模擬世界を表現することで、現実から二重三重の疎隔感があると指摘している。また、1980年代の少女漫画には宮沢賢治の作品がよく引用されていたが、長野の作品はその延長にあると述べている。
 比較的初期から多重人格的な人間の意識の奇妙さが描かれており、長野は「意識・記憶・身体」というテーマからはなかなか離れられないと述べている。こうしたテーマへの興味は自然に湧いたものだが、物理学系、生物学系のニュースは意識して見ているという。1990年代に入って急激に増加した植物の生物学的な情報、バイオテクノロジーの知見が、『新世界』『超少年』「サマーキャンプ』といった作品につながっている。
引用元:Wikipedia 2019/08/03
長野まゆみ/著 桑原弘明/イラスト
出版日 : 2023/12/07
出版社 : 国書刊行会
ISBN : 9784336075819

湖をわたって異世界へ――博物学的指向をともにするふたりが響きあう摩訶不思議な書物が誕生! スコープオブジェ×短篇小説!
cover
出版日 : 2021/01/22
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041099681

甘美な異界への誘い――匂いたつかぐわしさにほろ酔う連作幻想譚。
cover
出版日 : 2019/08/09
出版社 : 講談社
ISBN : 9784065156117

街を行き交う一見普通の人々。実は彼らには事情があるのです。日常の風景に潜む不条理を描く、読むエッシャー。
cover
出版日 : 2019/02/08
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167912246

ポンペイの遺跡、猫めいた老婦人、白い紙の舟、姉妹がついた嘘、不在の人物の輪郭―消えゆく記憶の彼方から浮かび上がる六つの物語。
出版日 : 2018/12/18
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309027678

ジョバンニの旅は終わってもカムパネルラの旅は続く……「銀河鉄道の夜」をカムパネルラが語りなおす、著者デビュー30年記念小説。
cover
出版日 : 2018/11/15
出版社 : 講談社
ISBN : 9784065132135

父の死から始まる、家族のルーツを巡る娘の旅。第43回泉鏡花賞、第68回野間文芸賞受賞作。
cover
出版日 : 2018/07/24
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041069158

きみも時間旅行をしてみたくないか――?時空を超えて漂流する一族のサーガ
cover
出版日 : 2018/02/24
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041061664

かじかんだ心がじんわりほどける、ボーイ・ミーツ・ガール!
cover
出版日 : 2017/11/02
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041050668

甘美で幻想的な異界への誘い――匂いたつかぐわしさにほろ酔う連作奇譚集。
cover
出版日 : 2017/10/25
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041061633

ある風変わりな男子寮を舞台に描く、艶っぽくて甘酸っぱい極上青春小説!
出版日 : 2017/08/01
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309025971

銀河通信につないでごらん、賢治の声が聞こえてくる……足穂や百閒とおぼしき人々から登場人物までが賢治を語る、未知なる小説体験!
cover
出版日 : 2017/03/15
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062936262

宝来家で飼われているネコ兄弟、チマキ、ノリマキ。複雑な関係だが仲がいい家族のために、息子は体によくて美味しい料理を作り続ける
cover
出版日 : 2016/06/28
出版社 : 新潮社
ISBN : 9784101139548

ようこそ、デパートの裏側へ! 元百貨店員の作家が語る、幼い頃のおでかけ、勤務の苦労、そして今、ひとりの消費者として思うこと。
出版日 : 2016/04/06
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309414485

父と母が住む《碧い惑星》へ帰りたい。《鐶の星》で生きるアナナスとイーイーに脱出の道はあるか? SF巨篇を一冊で待望の復刊!
cover
出版日 : 2016/02/19
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784163904078

ポンペイの遺跡、猫めいた老婦人、白い紙の舟…。不在の人物の輪郭、欠落した記憶の外縁から、おぼろげに浮かび上がる六つの物語。
cover
出版日 : 2015/07/09
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062195720

亡くなったあと、父の人生は知られざる横顔を見せ始めた・・・魅力あふれる文体で著者自身の一族のルーツをたどり、新境地を拓く傑作
cover
出版日 : 2015/01/02
出版社 : ポプラ社
ISBN : 9784591120934

短篇にエッセイ、特製「豆蔵辞典」、読み違え少年詩歌集・・・長野まゆみワールド満載の名著が、待望の初文庫化!
cover
出版日 : 2014/08/23
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041019405

繊細にして傲慢な少年たちの夏を描いた傑作青春小説!
cover
出版日 : 2014/04/08
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309412863

もしも鳩のように飛べたなら……伝書鳩を育てる転校生の少年は“心の目”で空を飛べるか? 読書感想文コンクール課題図書の名作
出版日 : 2013/10/10
出版社 : 筑摩書房
ISBN : 9784480804495

よく耳にするありきたりなひと言。しかしその言葉の裏にはじつに奇妙な物語が潜んでいるものだ。白昼夢のような短篇25篇が色とりどりにきらめき連なる小説集。
出版日 : 2013/03/29
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062182249

謎が響きあう九つの物語。日常の風景に潜む不条理を描き、著者の新境地を示すスタイリッシュでミステリアスな最新連作短篇集。
出版日 : 2013/03/23
出版社 : 角川書店
ISBN : 9784041007419

春の名残が漂う頃、隠れ宿「左近」の桜蔵に怪しげな男が現れ手渡した「黒面を駆除いたします」というちらし。桜蔵は現ではないどこかへ迷い込む……匂いたつかぐわしさにほろ酔う、大人のための連作奇譚集。
cover
出版日 : 2012/10/16
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062773737

若くして逝った姉。遺された義兄と私。一軒家でのふたり暮らし。秘められた仕事。ミステリアスでスウィートな義兄と弟の物語。
cover
長野まゆみ/著 角川書店装丁室西村弘美/著
出版日 : 2011/07/23
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784043944576

匂いたつかぐわしさにほろ酔う、大人のための連作奇譚
cover
出版日 : 2011/05/13
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062766005
cover
出版日 : 2009/08/04
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167753719

死者のタマシイを拾ってきてはつなぎ止め、河を渡らせない〈あめふらし〉。そんな男が摩訶不思議な仕事の数々を引き受けてきて……
cover
出版日 : 2007/10/10
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167717469

貝殻細工の小函、夕顔の鉢植え、蓋つきの飯茶碗……。思いがけないことから、彼らの運命は動きはじめる。妖しく煌く14の短篇集
cover
出版日 : 2006/06/14
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784163249407

ウヅマキ商會を営む橘河にタマシイを拾われた岬。蛇を捕まえたり、少年に傘を届けたり、仕事の背後に怪しい気配が……。和風幻想譚
cover
出版日 : 2005/08/03
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167679484

放浪癖のある父に連れられ、転居を繰り返す岬。山の中学校で出逢った賢彦との3日間の邂逅と別離。時空を超える、みずみずしい物語
cover
出版日 : 2005/02/10
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167679309

葡萄狩り、天体観測、寝台特急、卵の箱——石からはじまる物語が密やかに煌く。幻想的な多数の鉱石写真も必見のコンパクト愛蔵版
cover
出版日 : 2003/05/09
出版社 : 文藝春秋
ISBN : 9784167656645

対外受精で生まれた温は、出生の秘密を自らの手で明かそうと決意するのだが……。近未来を舞台に血脈を超えた人間の絆を描く傑作

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