全1件 (2018/06/15 ~ 2018/06/15)
出版社 : 小学館
ISBN : 9784093865142
21歳新鋭が描くピュアな初恋ファンタジー
「私、雪女なんです」
実家を離れ、不器用に生きている理系男子、高専生の高垣直樹(19歳)は、春の桜並木の下で雪女を自称する不思議な少女、笹目雪と出会う。初めは困惑する直樹だったが、雪の雪女らしい?突飛な行動に振り回されながらも少しずつ彼女に心を開いていく。直樹には、小学生時代、初恋の相手を守り切れなかったという心の傷があった。雪の励ましにより、直樹は周囲との関わりにおいても確実に変わっていく。
しかし、冬の訪れと共に雪は彼の前から姿を消してしまう。彼女を探し回り、ついにその元へたどり着いた直樹が紡ぐ言葉とは…。
『完治』することは決してない傷に対して、「僕」はどう向き合うのか。
心が温もる、ほのかな恋愛ストーリー。
【編集担当からのおすすめ情報】
木更津工業高等専門学校(高専)在学時に小学館文庫小説賞を受賞して早2年半。実は、受賞作とはまったく違う、ゼロから紡ぎ上げた長編小説デビュー作になります。受賞作の殺人マシンが登場する暗黒小説の中で際だって美しかった初恋小説のパートに着目。
「現在の鳥海さんでしか書けない恋愛小説をお願いします!」のムチャぶりリクエストに応えて、著者が19歳から21歳までの2年半をかけて、大切に大切に生み、育んだ物語です。
とても若くみずみずしい、恋愛小説と呼べないくらい無垢な物語。
今の彼でしか書き得なかった、純粋の結晶がキラキラしています。現在21歳。21歳の本気と真心こもった作品を、ご堪能ください。
装画は、美しい色彩で人気の高いげみさんです。