全1件 (2019/04/10 ~ 2019/04/10)
出版社 : 書苑新社
ISBN : 9784883753475
編集を愛し、校正に生涯を捧げた、ことばの探偵社・岡橋隼夫による自伝的小説。
名古屋の旧制高校。太平洋戦争のさなか、一人の女学生が大地震で命を落とした――
昭和十九年十二月七日、一人の女学生が、東海地方を襲った大地震で犠牲となり亡くなった。
太平洋戦争の敗色濃かった頃とはいえ、この地震のことはほとんど伝えられていない。
亡くなったのは、県立高女の五年生、加瀬久美子。
学徒動員でN航空で働いていた彼女の回りには、意地の悪い検査員や格好のいい監督官の陸軍中尉殿、そして恋人がいた――