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「谷崎潤一郎」の書籍一覧(最新発売日情報)

全15件 (2005/03/11 ~ 2023/11/21)
 谷崎 潤一郎(たにざき じゅんいちろう、1886年(明治19年)7月24日 - 1965年(昭和40年)7月30日)は、日本の小説家。明治末期から第二次世界大戦後の昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た。現在においても近代日本文学を代表する小説家の一人として、評価は非常に高い。
 初期は耽美主義の一派とされ、過剰なほどの女性愛やマゾヒズムなどの不祥事な文脈で語られることが少なくないが、その作風や題材、文体・表現は生涯にわたって様々に変遷した。漢語や大和言葉から俗語や方言までを使いこなす端麗な文章と、作品ごとにがらりと変わる巧みな語り口が特徴。『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』など、情痴や時代風俗などのテーマを扱う通俗性と、文体や形式における芸術性を高いレベルで融和させた純文学の秀作によって世評高く、「文豪」「大谷崎(おおたにざき)」と称された。その一方、今日のミステリー・サスペンスの先駆的作品、活劇的な歴史小説、口伝・説話調の幻想譚、果てはグロテスクなブラックユーモアなど、娯楽的なジャンルにおいても多く佳作を残している。
 
 谷崎倉五郎、関の次男として東京市日本橋区日本橋蛎殻町二丁目14番地(現・東京都中央区 (東京都)日本橋人形町一丁目7番10号)に誕生。長男・熊吉は生後3日で亡くなったため、潤一郎の出生届は、「長男」として出された。次男として誕生した弟の谷崎精二は、のちに作家、英文学者(早稲田大学教授)となる。
 母方の祖父・谷崎久右衛門は、一代で財を成した人で、父は江澤家から養子に入ってその事業の一部を任されていた。しかし、祖父の死後事業がうまくいかず、谷崎が中央区立阪本小学校四年を卒業するころには身代が傾き、上級学校への進学も危ぶまれた。谷崎の才を惜しむ教師らの助言により、住込みの家庭教師をしながら東京都立日比谷高等学校(現・日比谷高等学校)に入学することができた。散文や漢詩をよくし、一年生のときに書いた『厭世主義を評す』は周囲を驚かせた。成績優秀な潤一郎は「神童」と言われるほどだった。
 1902年(明治35年)9月、16歳の時、その秀才ぶりに勝浦鞆雄校長から一旦退学をし、第二学年から第三学年への編入試験(飛級)を受けるように勧められる。すると合格し、さらに学年トップの成績をとった。本人が「文章を書くことは余技であった」と回顧しているように、その他の学科の勉強でも優秀な成績を修めた。卒業後、第一高等学校 (旧制)に合格。一高入学後、校友会雑誌に小説を発表した。
 1908年(明治41年)、第一高等学校 (旧制)英法科卒業後に東京大学文科大学国文科に進むが、後に学費未納により中退。在学中に和辻哲郎らと第2次『新思潮』を創刊し、処女作の戯曲『誕生』や小説『刺青 (小説)』(1909年)を発表。早くから永井荷風によって『三田文学』誌上で激賞され、谷崎は文壇において新進作家としての地歩を固めた。以後『少年』、『秘密』などの諸作を書きつぎ、自然主義文学全盛時代にあって物語の筋を重視した反自然主義的な作風で文壇の寵児となった。
 大正時代には当時のモダンな風俗に影響を受けた諸作を発表、探偵小説の分野に新境地を見出したり、映画に深い関心を示したりもし、自身の表現において新しい試みに積極的な意欲を見せた。
 関東大震災の後、谷崎は関西に移住し、これ以降ふたたび旺盛な執筆を行い、次々と佳品を生みだした。長編『痴人の愛』では妖婦ナオミに翻弄される男の悲喜劇を描いて大きな反響を呼ぶ。続けて『卍 (小説)』、『蓼喰ふ虫』、『春琴抄』、『武州公秘話』などを発表し、大正以来のモダニズムと中世的な日本の伝統美を両端として文学活動を続けていく。こうした美意識の達者としての谷崎の思想は『文章読本』と『陰翳礼讃』の評論によって知られる。この間、佐藤春夫との「細君譲渡事件」や2度目の結婚・離婚を経て、1935年(昭和10年)に、元人妻の谷崎松子と3度目の結婚をして私生活も充実する。
 太平洋戦争中、谷崎は松子夫人とその妹たち四姉妹との生活を題材にした大作『細雪』に取り組み、軍部による発行差し止めに遭いつつも執筆を続け、戦後その全編を発表する(毎日出版文化賞、朝日賞受賞)。同作の登場人物である二女「幸子」は松子夫人、三女の「雪子」は松子の妹・重子がモデルとなっている。
 同戦後は高血圧症が悪化、畢生の文業として取り組んだ『源氏物語』の現代語訳も中断を強いられた。しかし、晩年の谷崎は、『過酸化マンガン水の夢』(1955年)を皮切りに、『鍵 (谷崎潤一郎)』、『瘋癲老人日記』(毎日芸術賞)といった傑作を発表。ノーベル文学賞の候補には、判明しているだけで1958年と1960年から1964年まで7回にわたって選ばれ、特に1960年と1964年には最終候補(ショートリスト)の5人の中に残っていた。最晩年の1964年(昭和39年)6月には、日本人で初めて全米芸術院・アメリカ芸術科学アカデミー名誉会員に選出された。
引用元:Wikipedia 2019/08/03
出版日 : 2023/11/21
出版社 : 中央公論新社
ISBN : 9784122074415

77歳、元気ハツラツ!「今日ハオ爺チャン、ネッキングサセタゲマショウカ」――文豪・谷崎が〈老年の性〉を追究した晩年の最高傑作。挿絵・しりあがり寿。
出版日 : 2023/10/24
出版社 : 中央公論新社
ISBN : 9784122074316

光子という美の奴隷となり、卍のように官能的に絡みあいながら破滅に向かう者たちを描いた、心理的マゾヒズムの傑作。他に短篇「蘿洞先生」「続蘿洞先生」を収めた。中村明日美子による美麗な挿画は本文庫版のための描き下ろし。〈解説〉千葉俊二〈註解〉明里千章
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出版日 : 2021/02/25
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784041109748

耽美、マゾヒズムに彩られた谷崎文学の原点。初期代表作8篇を集めた作品集
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谷崎潤一郎/著 長山靖生/著・編集
出版日 : 2020/09/30
出版社 : 小鳥遊書房
ISBN : 9784909812438

初期の耽美主義、怪奇、犯罪探偵趣味、私生活的幻想谷崎作品のなかから、蠱惑的な短編をセレクト。
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谷崎潤一郎/著 東雅夫/編集
出版日 : 2018/07/12
出版社 : 平凡社
ISBN : 9784582768695

文豪怪異小品集第7弾。超自然の怪異を描いた「変身綺譚」系の作品や怪奇幻想文学ジャンルの仲間らについて語った作品を収録する。
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出版日 : 2017/01/10
出版社 : 筑摩書房
ISBN : 9784480434142

表題作のほか、刺青・信西・秘密・文章読本(抄)を収録。高校国語教科書に準じた傍注や図版付き。併せて読みたい名評論も収めた。
谷崎潤一郎/著 久生十蘭/著 岡本かの子/著 円地文子/著 松山俊太郎/編集 橋本治/編集 ほか
出版日 : 2016/10/24
出版社 : 国書刊行会
ISBN : 9784336060280

谷崎潤一郎、久生十蘭、岡本かの子、円地文子を収録。幻花の物語。
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出版日 : 2016/07/23
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784044001322

戦争の気配迫る昭和初期の大阪を舞台にした四姉妹の物語。谷崎の代表作!
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出版日 : 2016/07/23
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784044001315

戦争の気配迫る昭和初期の大阪を舞台にした四姉妹の物語。谷崎の代表作!
cover
出版日 : 2016/07/23
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784044001308

戦争の気配迫る昭和初期の大阪を舞台にした四姉妹の物語。谷崎の代表作!
cover
出版日 : 2016/06/18
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784044001292

マゾヒズムを究極まで美麗に描いた谷崎の代表作!
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出版日 : 2016/03/25
出版社 : KADOKAWA
ISBN : 9784044000783

谷崎の耽美主義が最も発揮された代表的作品。解説・島田雅彦
出版日 : 2016/02/15
出版社 : 河出書房新社
ISBN : 9784309728858

長篇活劇「乱菊物語」をはじめ、「吉野葛」「蘆刈」他を収録。欲望を肯定し続けた巨人の傑作群から物語の面白さに満ちた作品を精選。
谷崎潤一郎/著 鈴木三重吉/著 野上弥生子/著 小松久子/著 清水耕蔵/著
出版日 : 2009/02/24
出版社 : 講談社
ISBN : 9784062826549
谷崎潤一郎/著 清水良典/解説
出版日 : 2005/03/11
出版社 : 講談社
ISBN : 9784061983984

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